田中千代・民俗衣装・コレクション


アイヌの衣服と民具 (北海道)

アイヌの衣服とアイヌ模様
          「モレウ模様」      「シクノカ模様」
 アイヌ本来の衣料は厚司織の無地物だけであった。17世紀の初め (江戸時代初期) からアイヌは日本本土や大陸方面から衣類を入手するようになり、特に青森産の藍染平織木綿が彼等の衣料を豊かにした。それはアイヌの女が綿布をほぐして藍糸を得、これで厚司織に縞模様を織込んだり、「シクノカ」 (眼の形の意) や「モレウ」と呼ばれるアイヌ独特の模様を縫いあらわしたり、藍木綿を切抜いてアップリケしたりするようになった。その後、白、赤、褐色などの色を用いるようになって、衣生活を豊富にしていったのである。このような文化の取り入れ方は、台湾の高砂族における赤毛布や色毛糸の利用とよく似ていて興味深い。
(保育社発行 田中薫 田中千代 共著「原色世界衣服大図鑑より」)


Aセット 男性の正装
   

3-(A-3-1) 厚司の着物
(アットゥシ・アミプ attush-amip)


楡科のオヒョウダモの靭皮繊維で織った布による衣服、平織
木綿布の切伏せにシクノカ (眼紋) の刺繍


着丈 116cm
裄 61cm
袖丈 30cm
袖巾 30.5cm

4-(A-3-2) 男性の儀式用冠
(サパウンペ sapaunpe)


下は図解
神印 (熊の頭) の木彫が付<
麻縄を編んだ帯状の上に木の皮を縒って留めてある

頭 5.5cm
胴 鉢巻部33cm
尾 10cm

1428-(A-3-3) 帯 (クッ kut)


巾 7.2cm
長さ 351cm




女性の儀式用衣装


1-(3-1) 白木綿を切伏せ刺繍をした儀式用衣装
(レタラ・チカラカラペ retar chikarkarpe)
紺木綿の単衣に白木綿でアイヌ独特のモレウ (渦巻) 模様がアップリケされ、その上に紺糸で押さえ刺繍 (チニンヌプ) をしてある。和服に似た形だが、袵がなく、衿の付け方と袖の形が異なる。モレウ紋は腰部や背中央など重要な部分に施される。
モレウ紋以外に、他の色の着物の布もアップリケされている。
身丈 120cm
裄 68.5cm
袖丈 33.5cm

普通の晴着は黒木綿を切伏せして「クンネ・チカルカラペ-kunne-chikarkarpe (黒文様服)」と言う。
これらは、いずれもこの切伏せられたる紋の上に更に刺繍紋 (イカラカラ-ikarakaraを施す)  (参考資料 アイヌの民具より)

3806-(3-2) 鉢巻 (マタンプシ matampush)


木綿地に刺繍 (チェーンステッチ)
巾 5.8cm
長さ 77cm

238-(3-3) 女性の儀式用玉飾り
(タマサイ tama-sai)
ヌムサイとも言う

ガラス玉と金属製のシトキ (下部の飾り shitoki)

シトキ 直径15cm
玉の長さ 29cm
下は図解



3128-(単品) 女性の儀式用着物
(レタラ・チカラカラペ retar chikarkarpe)


白木綿を切伏せ刺繍した儀式用着物
モレウ模様 (渦巻)
右画像 背面と部分
着丈 120cm 裄 64cm





2-(単品) 白木綿を切伏せ刺繍をした儀式用着物
(レタラ・チカラカラペ retar chikarkarpe)



モレウ模様以外にも色布のアップリケ
背面画像なし

上図 前
着丈 121cm
裄 67.5cm
脇丈 78.5cm
後巾 33.5×2
前巾 33cm



Bセット 男性用衣装 1974年収集

3805-(B-2-1) 厚司の着物
(アットゥシ・アミプ attush-amip)


上画像、背面
ベージュ地に黒縞、黒縁取りの上に白チェーンステッチ
身丈 117cm
裄 64cm
裾巾 61cm

3807-(B-2-2) 男性の儀式用冠
(サパウンペ sapaunpe)
木の皮を編み、絡ませている。

サパ (頭)
ウン (入る)
ペ (もの) の意
長さ 44cm




4131-(単品) 鮭皮の靴
(チェプケリ chep-keri) 
1991年収集 (北海道弟子屈町)
 
大人の靴一足作るには、鮭4本分の皮が必要
chep (鮭)
keri (靴)
底サイズ 27cm
後高さ 18cm

4132-(鮭皮靴の付属) 
つるうめもどきの皮の繊維 
1991年
(弟子屈町で収集)
この繊維で鮭の皮の靴を接ぎ合せる時の縫糸に使う

長さ 237cm

4133-(鮭皮靴の付属) ケロン (草の名)
1991年収集 (北海道弟子屈町) 吉井みどり様寄贈
鮭皮靴の中に保温のために入れる



民具



1729-(単品) 帯筬 (クッチュプ kutchup)
木彫
帯を織る時に使う筬
長さ 14.5cm
巾 6.8cm (広い所)




1723-(単品) 小刀 (マキリ makiri)



アイヌはこれをエピリケップと言う
木彫の鞘に角の柄
鞘 長さ22cm巾3.5cm
柄 長さ10cm

1728-(単品) 小刀 (マキリ makiri)

木彫の鞘と柄
鞘 18.3cm 巾3cm
柄 12cm



1733-(単品) 献酒箸 (イクパシュイ iku pashui)


下は図解


上図 部分
木製 黒と朱の漆
全長 35cm
巾 3.4cm

1725-(単品) 献酒箸 (イクパシュイ iku pashui)


下は図解

木彫
塗物 (黒と朱の漆)
長さ 34.5cm




1726-(単品) 厚司織箆 (アッシ・ペラ)
「アイヌ芸術」によるとシトペラとあるが?
全長 48.5cm
巾 5.8cm

1730-(単品) 厚司織箆 (アッシ・ペラ)



木製
全長 51.5cm
「アイヌ芸術」にはシトペラとあるが?



1724-(単品) 杓子 (カシュップ kashup)

側面
木製
長さ 55.5cm




1727-(単品) 木彫の器 (ニマ nima)
全長 37cm
巾 広い所で22cm

1731-(単品) 木彫の器 (ニマ nima)
全長 20.2cm
巾 10.7cm
深さ  3cm


下図 側面

1732-(単品) 木彫の器 (ニマ nima)


全長 26cm
巾 15cm
深さ 4.5cm

下図 側面

1734-(単品) 木彫の器 (ニマ nima)


上図 側面
全長 26.5cm
巾 13cm
深さ 6cm